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「WCプレ大会新潟市内ITS実証実験」の評価と今後の対応について


1.実証実験の目的

(1) 新潟ITSのモデル地区(新潟駅、新潟空港、佐渡汽船、NEXT21)での歩行者対象
の交通や観光情報(歩行者ITS)の効果測定

① DVDによる経路案内 (実験用ブースの設置)
②インターネットによる案内
 ・タウン情報
 ・主要施設からの位置情報(距離)

(2) 2002年Wカップ新潟開催での活用
 ・Wカップ会場への円滑な誘導
 ・観戦客への市内情報の提供

(3) 大会後の「地域ITS」への活用
 ・主要施設への経路案内(通常時、大型イベント開催時)
 ・観光客等への地域情報の提供

2.実証実験の評価(中間まとめ)

(1) DVDによる経路案内
 ・ 経路情報のイメージづくりには一定の効果を発揮したが、知りたい情報には
  鮮度があるため、本番時には補助的支援となりうるが経常的利用には汎用性
  の点から疑問である。
 ・ 実験用ブースの設置については、実証実験の認知度を高めるために一定の
  PR効果があったが、全般的に立ち止まって見ていく人も少なく、費用対効果
  の面から問題が残った。 また、本番時の設置は、人の流れを止めるため観客
  誘導の点からも支障があると考えられる。

(2) インターネットによる案内
 ・ コンテンツの情報収集には問題が多かった。本番に向けメニューの整理が必要
  である。
 ・ ウェブ上での地図情報の提供など、より分かり易く簡素化する工夫が必要であ
  る。

(3) アンケート調査の概要
別紙のとおり

3.実験結果を踏まえた今後の事業展開

(1) Wカップの本番時の道路交通関連の対策については、「Wカップ推進局」が中心と
なり準備に入っている。今回のプレ大会の混雑状況から観戦客の円滑な誘導をす
るための手段として、「歩行者ITS」はいまだ実証検討の段階にあり、本番時にW
カップ会場への誘導等の機能を発揮することは困難と判断される。
Wカップ会場への誘導、交通規制等の対応及び事前の観戦客への周知等は、「W
カップ 推進局」での対応とする。(ホームページの充実を図り、補完的な役割りを担
う。)

(2) Wカップ本番に向け、観戦客に対する情報提供の取り組みは今後も必要であり、
(1)の補完的利用の点からシステムの改善、実運用を前提とした検討を行う。

(3) 今回の「ITS実証実験」の手法を参考に、新潟市が平成14年度にWカップ開催
期間中及び前後1ヶ月間、新潟駅周辺で「情報提供の試行」を実施する方向で
検討中である。(所管;新潟駅周辺計画課)

(4) 「新潟ITS」実現のため、①2002年Wカップサッカー開催への支援 ②高齢者等の
交通弱者対策や過疎地域対策 ③積雪時の安全性の確保 … などの地域特性
を踏まえた取組みが必要であり、今後、中山間地域等を中心とした「地域ITS」実
証実験にシフトを図り、併せて構築中のポータルサイトについては、「地域ITS」の
中でもその活用策について検討をして行く。


実験結果の評価及び今後の事業展開
     実証実験の効果判定
評価; 適◎ 否× 検討要△
今後の事業展開方針
DVD経路
案内
インターネット
タウン情報 主要施設
案内
Wカップ
サッカー
新潟開
催での
活用
Wカップ
会場への
円滑な誘
「×」
 補助的支援
とはなるが、効
果疑問
「△」
 補助的支援
とはなるが、効
果疑問
実証実験結果を参考にWカップ事務局で検討。
(インターネットによる経路情報の事前提供等の検討実施。)
観戦客への市内情報の提供 「△」
新潟市内のPRや利用客拡大へ誘導
「△」
事前のイメージづくりの利用は可能
Wカップ開催に向け、実証実験を踏まえ、システムの改善、情報の充実を図る。今後の活用のための実証実験を再度実施。
大会後の「地域ITS」への活用 主要施設への経路案内(通常時、大型イベント開催時) 「×」
経常的利用には汎用性に疑問
「△」
主要施設利用者の波及的利用への誘導
「△」事前のイメージづくりの利用は可能 県主要施設(ビッグスワンやコンペンション施設)等のイベント時への活用公共機関の情報提供への活用
観光客等への地域情報の提供 「△」地域の観光情報提供やPRに活用可能 「△」
事前のイメージづくりの利用は可能
地域ITS検討のなかで活用(観光振興を中心とした地域活性化。)


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