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公共交通・物流情報化検討部会

     第2回新潟県ITS推進会議公共交通・物流情報化検討部会 議事録

    ※講演に対する質疑応答(○質問者発言、●講師発言)

    • 総合交通情報提供システム(札幌における実験)において、ホテル・旅館情報サーバーというのがあるが、これは旅館等とタイアップをしたのか。また、そのコンテンツは実験参加者(旅館側)が作成したのか。

    ●観光関連情報、ホテル・旅館情報については、札幌市が既存の観光情報データベースを持っていたため、特にタイアップ等は行っていない。観光面での情報量はそれほどない。観光情報が薄いのではないかという意見も頂いている

     

    • 札幌における実験で明かになった課題として、バスロケーションの不正確さという話しが出たが、具体的にはどういうことか。

    ●バスロケーションシステムは、車載機を積んだバスからパケット通信を使用し車両ID、時刻、位置情報をセンターに送り、センター側で計算した結果として車両位置を把握し、バス停までの到着時刻を予測する。その到着時刻予測の計算には、前のバスの到着時刻を参考にして計算するため、前のバスと現在のバスとの道路環境が違うと正確ではない結果を出してしまうことがある。

    • 行政、または事業者から与えられる情報、システムについて、情報弱者対策の政策はあるのか。

    ●政府全般の話であれば、情報バリアフリーとしてIT戦略会議でも話しがでている。 具体例としてホームページのバリアフリー化をする。(画像リンクのテキストデータ化など)

     情報の取得が不自由、又は困難な方への情報伝達手段の提供については、平成13年度に旧郵政省あたりが研究を進める予定。それを踏まえて各省庁が取り組む予定である。

    • 知能家電(タッチパネル式テレビ等)等の研究は国土交通省として取り組む予定はあるか。

    ●札幌のシステム、その他来年度実施予定の実験においては、そこまでの考えはない。技術開発の部分でもあるので、逆に事業者サイドからよりよいシステムがあれば教えていただいて、実験のなかでも反映していきたい。

    ○実験等を行った結果として、いくつかの課題が出てきているようだが、出てきた問題点を改善し、さらなるステップに昇るという局面が非常に大切なことだと思う。新潟県の今後のITS施策においてもそうした問題はでてくる可能性があるので、助言等があれば教えていただきたい。

    ●札幌においての実験について言えば、技術的な問題が大きいので、かなりの部分は改 善できると思う。システム上の問題は日々改善、更新を行っている。技術的な部分以外の、根本的な部分については、実験中に改善を図ることは難しい。そうした課題については、問題点を踏まえた上で、来年度に発展した形でシステムに反映させていくため、現在関係者と話し合いを行っている。また、費用負担の話しが重要になってくるが、地元行政機関、交通事業者等との話し合いやヒアリングを通じて交渉、調整を図っている。

    ○札幌と同類の交通問題を抱える日本全国の地方都市において、現在札幌で実験中のシステムを今後展開していき、情報提供手段の一元化を図り、どこの都市でも同じような情報を得ることができれば、利用者にとって望ましいと思う。システムの全国展開といった話はないのか。

    ●明確にしているわけではないが、国土交通省13年度施策の紹介の中で触れた「移動情報の総合化」というのが、これが全国展開に向けた一つのプロローグになるかと考えている。この「移動情報の総合化」の基本コンセプト、システム構成等は札幌におけるシステムを踏襲している。特に、検索エンジンやアプリケーションについては札幌実験時のものをそのまま引継ぎ、この仕様がうまくいけば、あとは全国各地に同じフォーマットのデータベースさえあれば全国展開が可能だと考える。

    • 札幌の実験の中で、モニター等を募集した結果、先程紹介のあった課題等がでてきたのか。実験の結果として、システムの利用頻度は実際どの程度見込まれるのか。

    ●今実験では、モニターの募集はしていない。だれでも利用できるという観点から、特定のモニターの募集はしていない。課題等の抽出方法は、システム上でアンケートを募集しており、途中段階ではあるがかなりの反響を頂いている。中には批判的な意見もお寄せいただいている。

    利用頻度については、具体的な数字は今日持ってきてはいないが、アンケート回答数からもかなりの方に使っていただいているようだ。一番使用されているサービスとしては、時刻表のようで、ニーズはかなりあるようだ。

     


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